オウンドメディアでブランディング!地方の中小企業の事例3選

オウンドメディアでブランディング!地方の中小企業の事例3選

「オウンドメディアでブランディングって、結局のところ大企業の話では?」——大手の事例ばかり並ぶ記事を読んで、自分の会社の規模感に当てはめにくい、と感じる方は多いですよね。

ただ、私たちの実感は逆です。広告予算で大企業に勝てない地方・中小企業こそ、2~10年スパンで効くオウンドメディア・ブランディングの価値が出ると、各地で運営をサポートしてきた経験から考えています・・!

本記事では、自社が名古屋で10年運営してきた『ナゴレコ』と、全国のサポート実績から見えてきた、ブランディングを成立させる具体手順を、5ステップで整理します。

私たちは全国でローカルメディアの運営をサポートするサービス「OURS」を運営しています。各地での運営実績を元に、運営企業のブランドを中長期で育てるノウハウが集まってきました。

私たちが運営するサービス「OURS」の実績
①地域メディアとして月間約100万PVを獲得
②約20万人のフォロワーを獲得するSNS運営
③地方で100名以上の地域コミュニティー(学生・大人)の運営

オウンドメディアで自社ブランディングに取り組みたい事業者の皆さま、まずは私たちにお気軽にお問い合わせください。

ローカルメディア運営サービス「OURS」の事例やサービス内容はこちら。

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オウンドメディアによるブランディングとは?

ナゴレコ学生編集部のミーティングの様子

オウンドメディアによるブランディングとは、自社が運営するメディアを通じて、自社や自社サービスのブランドの世界観・価値観・専門性を継続的に発信し、顧客との信頼関係を中長期で構築する手法のことです。広告のように「一時的に注目を集める」のではなく、記事という資産を蓄積しながら、時間をかけてブランドの価値を高めていく——ここが本質的な違いになります。

「広告でブランディングする」アプローチとの違いをひとつだけ挙げるなら、残るかどうか。広告は出稿を止めれば消えますが、メディアの記事は5年後も10年後も検索で読まれ続けます。ブランドを「資産として育てる」発想に立てるかどうかが、最初の分岐点です!

なお、ローカルメディアやオウンドメディアの基本については「ローカルメディアとは?成功させるための9ステップ【これで完璧】」で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。

2026年3月のGoogleコアアップデート以降、Information Gain(独自性)が検索評価の主軸になったことです、一般的な解説をなぞった記事は順位を落とし、「その媒体だからこそ書ける一次情報」を持つ記事だけが上位に残るようになっています。これはつまり、自社の体験・思想・データを発信できる場を持っているかどうかで、ブランドの可視性が大きく変わる時代になった、ということなんですよね・・!

 

なぜ「地方・中小企業こそ」オウンドメディアでブランドを育てるべきか

実は、ブランディング効果が最大化するのは、大企業ではなく中堅・中小企業だと私たちは考えています。地方・中小だからこそ有効な、構造的な理由が3つあります。

1つ目は、広告予算で大企業に勝てない領域でこそ、蓄積型の資産メディアが効くということです。広告枠の競争では大手に押されますが、「地域 × 専門領域」のニッチでは、継続的に発信している企業がそのまま指名検索される存在になれます。

2つ目は、指名検索が生まれやすいこと。「○○(地域名)の□□(業種)といえば」と思い出してもらえるポジションは、全国で1社が取るより、地域で1社が取るほうが圧倒的に取りやすい。ブランディングは「想起される範囲を絞る」ほど成立しやすいんですよね。

3つ目が最も大きく、採用・取引・地域連携の3面で同時に効くこと。地方の中小企業は、限られたリソースの中でこの3つを全部やる必要があります。オウンドメディアはこの3つに同時に目指すことができる、数少ない打ち手です。

私たちが名古屋で10年運営しているローカルメディア『ナゴレコ』は、コンテンツ制作会社(弊社・株式会社トラエル)にとって最大のブランド資産になっています。具体的には、弊社の売上の90%以上が、このメディア経由で得た認知や接点から生まれています

ナゴレコ経由で弊社を知った企業から、コンテンツ制作の問い合わせが継続的に入ってくる構造です。広告で同じ売上を作ろうとしたら、おそらくたくさんの広告費が必要だったはず。メディアを「広告」ではなく「資産」として育てる視点があれば、地方の中小企業ほど、ブランディングの果実は本業に直結します!

「採算合うのか?」と聞かれることもありますが、正直、1年や2年では難しいと考えています。ただし、中長期で見たときの本業への貢献度は、広告費よりはるかに大きいと感じます。

 

オウンドメディアでブランディングを成立させる5ステップ

私たちが各地のメディア立ち上げをサポートする中で、ブランディング目的のオウンドメディアを成立させるには、以下の5ステップが必要だと整理してきました。

  1. 目的を決める(採用/集客/地域貢献、優先度を付けるが同列にしない)
  2. コンセプトを言語化する(運営会社の事業ドメインから逆算)
  3. 編集体制を仕組み化する(属性別編集部・役割の線引き)
  4. 3層の成長フェーズで運営する(記事数→地域接点→外部連携)
  5. SNSとWebメディアのKPIを分けて管理する

順に解説していきますね。

 

ステップ1:目的を1つに絞る

弊社が地方企業のメディア立ち上げをサポートする際、最初に必ず実施するのが「①目的の整理 → ②コンセプト設計 → ③コンテンツ設計 → ④編集部設計」の4ステップです。順序が重要で、「目的」が曖昧なまま「コンセプト」を決めると、後で「なんでやってるんだっけ?」となってしまいます。

ご相談を受ける中でいちばん多いのが、「地域貢献したい」と目的がふわっとしててしまうケース。気持ちはよくわかります。でも、その状態のままサイトをローンチすると、最初は高いモチベーションも段々と下がっていき、「なんでやるんだったっけ?」となりがちだと考えています。

最初に目的を1つに絞り、それを言語化してから、コンセプト作りに移行する。これが最重要です!

 

ステップ2:コンセプトを言語化する

コンセプト設計で大事なのは、運営会社の事業ドメインから逆算すること。「メディアのコンセプト」と「会社の存在意義」が分離していると、記事の一本一本に意味が乗りません。

『カナミー金沢』(石川)代表の出村(栄光プリント)さんは、コロナ禍の経営危機の最中、社員と対話を重ねた末に「自分たちは物を作っているのではなく、お客様の思いに向き合うのが本質だった」という気づきにたどり着き、印刷業から「魅力発掘業」へと事業ドメインそのものを再定義しました。その実装としてメディアを立ち上げ、コンセプトに「知れば知るほど好きになる」を据えています。会社が何屋なのかが言語化されているからこそ、メディアの一記事一記事に同じ世界観が宿る——カナミー金沢は、これを実装してみせた事例です。

導入企業様の声|OURS JOURNEY #02 カナミー金沢 代表 出村有基さん

コンセプトを「キャッチコピーづくり」と捉えると失敗します。会社が何屋なのかを再定義する作業——ここまで踏み込めるかどうかが、ブランドの強度を決めます。

 

ステップ3:編集体制を仕組み化する

重要なのが、「誰が書くか」を仕組み化することです。運営会社(事業者)と地域ライターの役割を線引きし、運営会社はコンセプト維持・編集・校正に徹し、取材と執筆は地域のライターが担う形に整理すると、運営会社の工数を減らしつつ、属人化を避けながら地域目線の発信が継続できます。

私たちが運営する『ナゴレコ』の根幹は、属性別の編集部モデルにあります。名古屋に関わる大学生による「学生編集部」と、社会人による「大人編集部」が存在し、それぞれが同じ属性で集まるため自然と仲が深まり、情報交換も活発です。運営会社(弊社)はコンセプト維持・編集・校正に徹し、取材と執筆は地域のライターが担う——この線引きが、10年の継続を支えています。

さらに学生編集部からは8世代の卒業生が出ており、そのまま弊社社員になるルートも生まれました。属人性を排しながら、地域の多様な視点を取り込めるのが、属性別編集部モデルの強みです。

ナゴレコ編集部

 

ステップ4:3層の成長フェーズで運営する

ブランディング効果は1年では恐らく出ません。段階的な成長フェーズを意識する必要があります。私たちが各地のメディア運営をサポートする中で見えてきたのは、次の3段階です。

記事数を増やして自然流入と認知を獲得する——ライターを増やし、地域情報を継続的に発信して、まず読者と検索エンジンに「ここに地域メディアがある」と認知してもらう段階。

地域との接点を増やして信頼度を高める——地元の事業者・自治体・住民とのコラボや取材が増え、信用が地域内で蓄積していく段階。

外部メディアと提携してリーチを最大化する——例えばヤフーさんなど、大手の外部配信先と接続し、ブランドの想起回数を全国規模に広げていく段階。

正直なところ、多くのメディアは①で止まってしまいます。記事数が3桁に届く前に「成果が見えない」と判断されて、更新が止まる。ここをどう乗り越えるかが、ブランディング効果が出るか出ないかの分かれ目です。

 

ステップ5:SNSとWebメディアのKPIを分けて管理する

「SNSを伸ばせばWebメディアも伸びる」と捉えられがちなんですが、私たちの実データではWebメディア本体への流入のうちSNS経由は5%程度(オーガニックに限定)です。

ナゴレコではInstagramフォロワーが20万人以上で月間約350万インプレッション規模ですが、流入は多くありません。別メディアとして考えています。

整理すると、こうなります。

  • Webメディア:深く読まれる場(ブランドの世界観を蓄積する場
  • SNS:広く触れられる場(ブランドの想起回数を増やす場

両者を同じKPIで管理すると、どちらも中途半端になります。それぞれの役割を分け、KPIも分ける——これが、SNS時代のオウンドメディア運用のリアルですね!

私たちは、地域に根ざしたローカルメディアづくりを全国でサポートするサービス「OURS」を運営しています。
各地でさまざまなメディアを運営している経験則から、ブランディング目的のオウンドメディアは目的とコンセプトを最初に絞り込めるかどうかで結果が大きく変わると考えています。

私たちが運営するサービス「OURS」の実績
①地域メディアとして月間約100万PVを獲得
②約20万人のフォロワーを獲得するSNS運営
③地方で100名以上の地域コミュニティー(学生・大人)の運営

メディアでのブランディングに取り組んでみようかな?と検討されている事業者様は一度、ぜひ私たちにお問い合わせください!

ローカルメディア運営サービス「OURS」の事例やサービス内容はこちら。

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実例で見る、オウンドメディア×ブランディング3つの形

最後に、地方の事業者さんが実装する場合の、典型的な3つの類型を実例とともに紹介します。

  • 原体験から始まる「当事者ブランド」型
  • 事業ドメインの再定義から始まる「経営直結ブランド」型
  • 採用・本業貢献に効く「資産積み上げ」型
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当事者ブランド型(『ママモネ』のケース)

弊社がサポートする、沖縄のママ向けローカルメディア『ママモネ』は、当事者の原体験をそのままブランドのコアに据えた好例です。

OURS JOURNEY #01でご紹介した『ママモネ』(沖縄)の編集長・知念奈々さんは、県外出身。15年前に結婚と仕事の関係で沖縄に移り住み、慣れない土地で初めての出産を経験しました。体調の変化や心の揺れに戸惑っても、周りに頼れる人がいない——その体験こそが、「沖縄のママが孤立しない場所をつくりたい」というメディア立ち上げの原点になっています。

さらに、県外出身者から地元育ちのママまで、背景が異なる編集部メンバーを「沖縄で子育て中」という一点で結束させ、ブランドを強くするための仕組みになっています。

ママモネの詳しいインタビューは導入企業様の声|OURS JOURNEY #01 ママモネ 知念奈々さんで公開していますので、合わせてご覧ください。

 

経営直結ブランド型(『カナミー金沢』のケース)

弊社がサポートする、石川県金沢市のローカルメディア『カナミー金沢』は、運営会社の事業ドメインそのものを再定義したうえでメディアを立ち上げた、稀有な事例です。

代表の出村さんは、もともと印刷業を営む経営者。コロナ禍で経営危機に直面した際、社員と対話を重ねた末に行き着いたのが「自分たちは物を作っているのではなく、お客様の思いに向き合うのが本質だった」という再発見でした。

そこから「魅力発掘業」という新しい事業ドメインを定義し直し、その実装としてメディア『カナミー金沢』を立ち上げています。コンセプトは「知れば知るほど好きになる」。経営判断とブランドコンセプトが一気通貫しているからこそ、メディアの一記事一記事に「魅力発掘業の会社が運営している」という意味が乗ります。

詳しくは導入企業様の声|OURS JOURNEY #02 カナミー金沢 代表 出村有基さんで公開していますので、ぜひ。

 

資産積み上げ型(『ナゴレコ』のケース)

最後に、私たち自身の事例。弊社が名古屋で10年運営している『ナゴレコ』は、当初は地域メディアそのものをゴールにしていましたが、結果的に運営会社(株式会社トラエル)の本業を支えるブランド資産になりました。

具体的には、ナゴレコは月間約100万PV、Instagramフォロワー約20万人、月間約350万インプレッションという規模に到達しています。地方発・地域限定情報のみを扱うメディアでこの数字が出ているのは、10年継続の蓄積の結果です。さらに、弊社(トラエル)の売上の90%以上は、このメディア経由で得た認知から生まれています

加えて、リクルーティング目的でメディアを運営している弊社支援先のケースでは、エントリー者の70%以上が「メディアがあったことで応募にポジティブに働いた」と回答しています。ナゴレコ学生編集部からも、卒業生がそのまま弊社社員として働くルートが生まれました。

 

「これさえ読めば失敗しない!ローカルメディア立ち上げ9つのステップ」資料ダウンロード

ローカルメディアを10年以上運営し、全国のローカルメディアを支援してきた私たちだからこそ見える、成功と失敗の共通点があります。

この資料では、ブランディング目的のオウンドメディアを成立させるために押さえておくべきポイントを、立ち上げ9ステップとして網羅的にまとめました。

自社のブランディングをオウンドメディアで実現したい事業者の皆さま、ぜひ一度ご覧ください!

「これさえ読めば失敗しない!ローカルメディア立ち上げ9つのステップ」資料ダウンロードはこちらから。

 

あなたの会社のブランド、オウンドメディアで一緒に育てませんか?

ここまでご覧いただいた通り、オウンドメディアでブランディングを成立させるには、目的の絞り込み・コンセプト設計・編集体制・成長フェーズ・KPI分離という、いくつもの要素が噛み合う必要があります。私たちは、各地での運営実績を元に、これらすべてをサポートできるサービス『OURS』を提供しています。

私たちが運営するサービス「OURS」の実績
①地域メディアとして月間約100万PVを獲得
②約20万人のフォロワーを獲得するSNS運営
③地方で100名以上の地域コミュニティー(学生・大人)の運営

あなたの街でも、自社のブランドを育てるオウンドメディア、立ち上げませんか?地域に根ざした活動に取り組まれたい企業様はぜひ、お気軽にお問い合わせください。

ローカルメディア運営サービス「OURS」の事例やサービス内容はこちら。

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WRITTEN BY
ムラカミタクヤ

ムラカミタクヤ

ローカルメディア制作サービス「OURS」を運営する、株式会社トラエルの代表を務めています。日本各地で地域メディアの運営に携わる中で得た知見を発信しています。