
ローカルメディアの成功例5選!媒体の選び方と作り方
地方を拠点とする企業や自治体、商業施設などでローカルメディアを導入する事例を多く見かけます。
それぞれの地域でコミュニティーを作り、メディア運営に取り組むことは地方創生を目指す場合において有効なアプローチの一つですね。
ただ、長く続けていくこと、持続可能な運営体制を作るためにはメディアを運営する企業が何らかのメリットを享受できている必要があります。(例えば収益化など)
この記事ではローカルメディアの5つの成功事例と、媒体の選び方、メディアの始め方について解説します。
私たちは日本各地でローカルメディア運営をサポートする「OURS」を提供しています。各地での運営実績を元に、多くのノウハウが集まって来ました。
地域で支持されるメディアを作ることができるかどうかは、企画段階がとっても大切!
ローカルメディア運営を検討されている方、詳しくはこちらから。
目次
ローカルメディアの成功例を、その特徴と合わせてご紹介します!
まず、ローカルメディアってなに?
ローカルメディアとは(地域メディアとは)

ナゴレコ編集部
ある特定の地域で、その地域のために地域情報を発信する情報メディアのことです。一般的にオウンドメディアはカテゴリ特化型で運営されることが多いですが、ローカルメディアの場合はエリア特化型。
その運営形態はさまざまで、テレビ、ラジオ、フリーペーパー、SNS、Webメディア、地方紙などいろいろなプラットフォームを選択し取り組んでいます。
運営の目的もさまざまですが、基本的には「地域を活性化したい」という想いから「地方創生」を目的として取り組まれているケースがほとんどです。
地域住民が集まりコミュティーを作り、地域のために情報を発信することで地域創生に繋げていく、ということですね!
ローカルメディアの種類
ローカルメディアの定義はざっくり「特定の地域に特化したメディア」ということですが、情報発信のアプローチは媒体によってさまざま。代表的なメディアの形態は以下の通りです。
フリーペーパー:
紙の媒体として、駅のラックや商業施設などに設置して配布する形態のメディアです。地方では各宅まで配布して読者を獲得するメディアもありますね。近年は紙からWebへのトレンド移行が進んでいて、都市圏では媒体数が少なくなって来ている印象です・・!
ラジオ(FM/ポッドキャストなど):
地方都市圏ではFMラジオ局、さらに小さな市区町村ではコミュニティーFMが運営されているエリアもあります。近年は音声コンテンツに注目が集まっていますが、手軽に始める方法としてはポッドキャストとしてインターネット経由で配信することもできます。
テレビ:
ケーブルテレビも地域メディアの一種ですね。ローカルメディアというカテゴリの中では圧倒的にリッチなコンテンツが作られている、と感じます。
Webメディア(ブログ):
フリーペーパーからWebメディアに形態を変えている事業者が多いです。運営元は企業のみではなく個人がブログ形式で運営するケースもあり、コストを抑えつつ継続的な取り組みを行いやすい点が特徴です。
SNSメディア:
InstagramやXなどのSNSアカウントをプラットフォームとして運営する事例が近年は特に多いです。コストをかけずにすぐに始められるため、最も始めやすいメディアであると言えそうです。うまくフォロワーを獲得できれば、ブランディングにもつながりますね。
ローカルメディアは「Webサイト」で運営するべき?
これらのメディア形態がある中で、成功している多くの新興メディアは「Webメディア」を主なプラットフォームとして選び、運営していることが多いです。
さまざまなアプローチがある中で、なぜWebメディアを選択するのでしょうか?Webメディアを選ぶメリットをまとめました。
ローカルメディア運営に「Webサイト」を選ぶメリット
早くて、安い
まずは何と言っても、他の媒体に比べると圧倒的に早く、そして安価に立ち上げ運営することができる点です。ローカルメディアの成長は時間がかかります。以下にランニングコストを下げることができるか、が重要な視点ですが、その点でWebメディアを選択することは理にかなっています。
データが取れる
どこの誰が読んでくれているのか、どの程度読まれているのか、などあらゆるデータを取ることができる点も多きなアドバンテージです。それによってコンテンツの内容や、マネタイズのアプローチなどさまざまな意思決定に影響を与えます。
SNSと連携できる
メディア運営は「いかに多くのタッチポイントを作るか」がとても大切だと考えています。Webメディアをメインの媒体としてSNSを運用し、例えばWebメディアからSNSへ、そしてSNSからWebメディアへと、ユーザーに回遊してもらうことで接点を増やしていくことができます。
コンテンツが資産になる
これはよく言われていることではありますが、Webメディアはフロー型のコンテンツではなくストック型のコンテンツです。テレビやラジオのように放送したコンテンツが消えることはなく、常にWebメディア上にストックされていきます。1年後でも2年後でも、主に検索からの流入によって記事を読んでもらえるようになることで媒体力を高めることに繋がります。
広告やマネタイズの自由度が高い
例えば紙媒体であれば広告掲載枠を販売する、ラジオやテレビであれば15秒の枠を販売する、など限られた方法となることが多いですが、Webメディアでは記事広告やタイアップ、バナー広告などさまざまなメニューを設定することで収益化の選択肢を自由度高く作り出すことができます。
ローカルメディアの成功例5選
地域住民と地域コミュニティーを作り、ローカルメディアを運営する
それではローカルメディアの成功例として、私たちが制作、運営しているメディアを5つご紹介させていただきます。どのメディアも特色があり、各地域で地域住民と作り上げる素敵なメディアになっていると感じています。
弊社では全国でローカルメディアの制作を伴走サポートするサービス「OURS」を運営しています。地方でメディア運営を検討されている事業者のみなさま、一度私たちにお気軽にご相談ください!
詳しくはこちらから。
ローカルメディアの5つの成功例
ナゴレコ(名古屋)
名古屋最大規模のローカルメディア「ナゴレコ」は、月間約70万PVとInstagramフォロワー約20万人という発信力を持ち、主にグルメ情報を発信するメディアです。
行政(愛知県・名古屋市)とのタイアップや、百貨店や小売企業、メーカーとのコラボ企画も数多く実施しており、ローカルメディアのモデルケースの一つと言えます。

名古屋市が野菜を食べることを推進するキャンペーンを企画、プロモーションに取り組みました。
スマートニュースやヤフー、LINEアカウントとの連携で多くのグルメファンに愛読していただけています。ナゴレコについてはこちらから。
ママモネ(沖縄)
出生率が全国トップクラスの沖縄で運営している「ママモネ」は、ママがママのために情報を発信するローカルメディアです。編集部メンバーは全員が子育て中のママで構成されており、「ママの課題はママが解決する」という想いが伝わります。
生協やホテルチェーンなどと組んだコラボレーションも積極的に展開し、ママの視点を企業に提供するコンテンツ制作に取り組んでいます。

ジーユーとのタイアップ企画として、沖縄で輝く女性・ママをゲストに迎え、ファッションを通じて自分らしさを楽しむヒントを発信する企画を制作しています。
メディア活動のみではなく、ママコミュニティと企業をつなぎ、バックオフィス業務やマーケティングなど、地域企業の課題解決にも取り組んでいます。ママモネについてはこちらから。
ニシマグ(西宮)
神戸と大阪の間、阪神間で運営されている西宮のメディア「ニシマグ」は「西宮の人と人をつなぐ」というコンセプトのもと、活動するローカルメディアです。
WebやSNSでの発信はもちろん、ビールメーカーと地域の飲食店とタイアップしたフードラリーイベントの企画などオフラインでの取り組みにも積極的。

学生編集部が「和ろうそく」の価値をアップデートし商品化、無印良品でポップアップを開催しました。
その他にも行政との連携を進め情報発信を担ったり、学生編集部では地域の特産品の価値を見直し商品化、無印良品でポップアップを行うなどいろいろな挑戦を進めている点も魅力です!ニシマグについてはこちらから。
meets糸島(糸島)
福岡県糸島市の「meets糸島」は、地域住民がライターとして活動していることに加えて、九州大学の学生、そして県外から移住してきた移住者が中心メンバーとして活動しています。
編集部の約半数を移住者が占めており、地域コミュニティーとして機能していることも特徴で、BBQなど交流する企画を作ることにも前向きに取り組んでいます。

meets糸島編集部
コンテンツとしては移住者向けのコンテンツや、福岡中心部から糸島へのアクセスの方法など、地域のインフラとしての役割も果たしています。meets糸島についてはこちらから。
PEAK熊本
熊本の「PEAK熊本」は、熊本に関わりのある大学生とハイコムグループが協力して運営するWebメディアです。
編集部は主に学生で運営されており、キャッチコピーとして「ここから始まる、わたしたちのピーク」とあるように、熊本をよりワクワクできる地域にしよう、という前向きな学生たちが集まっています。

学生編集部が厳選した、熊本のカフェ特集
学生ならではな目線で熊本の魅力が発信されていることが特徴で、「地域特化、若者が若者向けに作るメディア」としての面白さが魅力ですね!PEAK熊本についてはこちらから。
成功例から見つける共通点
ローカルメディアの始め方
これらの事例を踏まえると、ローカルメディアを成功させるためには共通する「考え方」や「仕組みづくり」があります。
次に、メディアを立ち上げる際に欠かせない、3つの基本要素を紹介します。企画段階でしっかりと意識できていると成功の確度がきっと高まるはずです!
1、目的の整理
なぜ、メディアを運営するのか?当たり前のことではありますが、運営の目的がしっかりとチームで明文化され、共通認識を持つことができていることが大前提になります。
ローカルメディアの運営に取り組む事業者が得られるメリットは主に①ブランディング(CSR、SDGs)、②リクルーティング(自社の採用)、③集客(自社のサービスや商品)の3つに集約されます。
この中でどれを(もしくは複数)得るために取り組むのか、必ず目的を整理しておく必要があります。
例えば弊社が運営するナゴレコでは②リクルーティング、③集客を目的として設定しています。
特に③集客においては、コンテンツ制作会社として受託案件の90%以上はメディアをきっかけとして獲得しています。
2、コンセプトを考える
なぜ、そのメディアが地域にとって必要なのか?を明確にする必要があります。そのためにはまず地域の課題を見つけ、その中からメディアで解決するための課題として設定していきます。
例えばママモネであれば「出生率が日本一の県において、ママのための情報やコミュニティーが不足している。」という課題がありました。その課題解決のためのメディアとして運営していますが、このように地域にとっての必要性を明確にすることで、共感や応援につながります。
このようにローカルメディアのコンセプト設計はまず、地域の課題を見つけ、その課題解決のアプローチとしてメディアが活躍できる世界観を作ることから始まります。
3、ターゲットを定める
目的を整理し、コンセプトを考えた上で、次は「この情報は誰のためのものか?」を考えましょう。そのメディアは地域のシニア層のためのものでしょうか?それとも、移住検討者のためのものでしょうか?
前述した地域の課題発見から、「その課題を解決するためには誰に読んでもらうべきなのか?」を考えていくとスムーズにターゲットを設定できるはずです。
ターゲットを明確にすることで、編集部の作り方、発信する記事の内容やデザインなどクリエイティブの方向性が決まってきます。
「地域に住んでいる方、全員に届けたいんだ!」という想いがもしかしたらあるかもしれません。しかし情報発信が多様化し、メディアが多く生まれている現状では差別化の観点からもターゲットを明確にする必要があると考えています。

ナゴレコ編集部の様子。ターゲットと近い属性の編集部構成ができると良いですね。
ローカルメディアの始め方ついて、さらに詳しくはこちらをご覧ください!
ローカルメディアとは?成功させるための9ステップ【これで完璧】
地域で愛されるローカルメディアの実績多数!メディアの制作なら「OURS」で
あなたの街でローカルメディア、作りませんか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。紹介してきたように、ローカルメディアを成功させるには、媒体選びや目的の設定、コンセプト設計など、前段階での仕組みづくりがとても重要になってきます。
私たちが提供するローカルメディア制作サービス「OURS」は、名古屋を拠点に日本各地でローカルメディアの立ち上げ、運営支援を行っています。
学生、主婦、移住者など多様な地域住民とともに編集部を構築し、自治体や企業とのタイアップも多数実施。情報発信を通じて地域と企業をつなぐ仕組みを提供しています。
ローカルメディアの運営に関心のある事業者のみなさま、まずはお気軽にご相談ください。
詳しくはこちらから。